確率の計算
- 実は足し算と掛け算しかない
- 足し算(加法定理)
- AあるいはBが起きるAが起きるBが起きる
- ただしAとBは同時に起きないように定義する必要がある
- 掛け算(乗法定理)
- AとBが起きるAが起きる|Bが起きるBが起きる
- Aが起きる|Bが起きる: Bが起きることが分かっているときに
Aが起きる確率(条件付き確率)
よく分からんのでサイコロで考えましょう
確率の計算の問題(その1)
- 1または2が出ている
- 1つめのサイコロが1で、2つめのサイコロが6
(と表記しましょう)
(↑2つのサイコロの目は無関係なので条件を消せる)
確率の計算のポイント
- 計算自体は全然難しくない
- 大変なこと
- 加法定理での、ある事象とある事象が同時に起こるかどうかの判断
- 乗法定理での、条件を消せるかどうかの判断
- ある事象がある事象の条件として影響を与えないことを独立と呼ぶ
- 練習問題
確率による判断
- 引き続き、代表値で誰を代表にするか議論しましょう
- 前回提示したデータ
- Aさん: 134, 93, 123, 110, 98
- Bさん: 84, 78, 92, 210
- Cさん: 42, 138, 134, 99, 145
- 前回: 代表値で誰を代表にするか議論した理屈では決まらなかった
- 追加情報
- 代表者が参加する大会は、200点をとればほぼ優勝で、
130点をとればほぼ入賞
- A, B, Cさんの優勝の確率、入賞の確率を計算してみましょう
(Aさんがは134点を取る確率が1/5、などと単純に考えてみましょう)
計算結果
- 単純に考えるとこうなる
- Aさん: ほぼ1/5の確率で入賞
- Bさん: ほぼ1/4の確率で優勝
- Cさん: ほぼ3/5の確率で入賞
- 前回よりは話し合う材料が増えたけど・・・
- 点数の確率をこんなふうに計算していいのか?(特にBさん)
- この確率自体も確率的にばらつくけど、その話は第3回以降にあとまわし
- 後半考えたいこと
期待値
- (雑な)定義: なにかばらつく値の平均値を推定、予想した値
- 問題: 3700円を払い、サイコロの出目に1000をかけただけお金がかえってくるギャンブルがありますが、1回の試行で儲かるお金の期待値は?
意思決定における期待値の意義
- 何かを決めたらどれだけ見返りが戻ってくるかを数値(特にお金)で考えられる
- 例
- ケース1: 優勝賞金10万円、2位以下で入賞の場合5万円
- ケース2: 優勝賞金10万円、2位以下で入賞の場合1万円
- 再掲
- Aさん: 134, 93, 123, 110, 98
- Bさん: 84, 78, 92, 210
- Cさん: 42, 138, 134, 99, 145
計算
- 期待値の計算
- ケース1: 優勝賞金10万円、2位以下で入賞の場合5万円
- ケース2: 優勝賞金10万円、2位以下で入賞の場合1万円
| 確率 |
ケース1 |
ケース2 |
| Aさん: ほぼ1/5の確率で入賞 |
円 |
円 |
| Bさん: ほぼ1/4の確率で優勝 |
円 |
円 |
| Cさん: ほぼ3/5の確率で入賞 |
円 |
円 |
(当然ながら)賞金で選考基準が変化
これまでのまとめ
- 結局、なにか見返りを考えないと判断はできない
- 期待値はその基本
- ただし万能ではないし、ボーリングの話が完全に解決したわけではない
- 宝くじの例
- ボーリングの話はしつこくなるのでこれで終わり
期待値の計算
- 基本
- 事象A, B, C, ..., Eが互いに排反で、A〜Eでない事象の起こる確率が0とすると
- 期待値 =
- 数式で書くとややこしいけど、さっきのお金の計算を思い出しましょう
- 平均値も期待値
- 他、計算上の様々な性質、テクニックがありますがそれはまた今度
まとめ
- 確率と期待値を勉強
- 期待値があると意思決定ができる(すべての意思決定ができるわけではない)